バンマスホソイヒサトのソロワークス「GEORGIA!」は結果的にバンマスのライフワークと化してしまった謎の作品集。これがなぜ作られたか記憶も記録もあまり残されていない。
世の絶望を「欲情する機械」で吐き出しきれないバンマスはこの時期バンドに頼らないソロライブをちょくちょく行ったり、作曲ネタとして重ね録り音源メモなどを作っていたのでその記録保存用を兼ねたのかもしれない。わりといい加減な気持ちで作ったんではないかと想像できる一方で、実はそうではなく、破壊と攻撃の衝動に駆られていたのかもしれないと見ることもできる。かもしれない。
GEORGIA! Hosoi Hisato
A-1 It does not make you blind
A-2 +X
A-3 Throw a spret to chatch a whale
A-4 THE VATICAN SEX MANUAL
A-5 PONGO PONGO
A-6 Behavior
B-1 Teach yourself surgery
B-2 Earpick death
B-3 Ginger
B-4 Rat Soufflé
B-5 How to stand up
B-6 SIGA’s Fool
B-7 We are Fish
Bass, Guitar, Keyboad, Machine: HOSOI Hisato
recording 1989
Hosoi KoBo 1990
複製カセットテープとマスタートラックの一部が発掘されたのは10年後(2000年)で、このとき「これ意外とかっこよくないか」とバンマスは自画自賛してカビの生えた磁気テープから音源をコンピュータに取り込み、やはり発掘された紙ジャケットの印刷原稿をスキャンした。
音源のいくつかは激しく傷んでおり修復不能、聴くに堪えない曲もあったため、CD用に編集したときにはばっさり切り捨てた。
こうして復刻されたのが2000年の「GEORGIA!」で、大抵GEORGIA!というとこれを指す。
さらに13年後の2013年、突然バンマスが思い立って再修復・再マスタリングに着手。このバージョンも販売した。
さらに5年後、またもや修復に着手。なぜ何度も何度もいじり倒すのか。いつか詳細のストーリーを公開します。
このように、89年の録音物を時々引っ張り出して調整しているという、これはバンマスちょっとライフワーク化しているし異常行動と言っていいと思われる。精神やばめ。
それほどまでに「GEORGIA!」に何かしら魅力があるのか、ないのか、ただの病気なのか、どうなのか、それはあなたがご自分で確認するほかない。
発掘されたカセットラベルや付属ペラ本の内容。
2018年ホソイソロ「BaBaQue」の中に「The Vatican sex manual page 2」が収録されています。これは「GEORGIA!」の「The Vatican sex manual」をサンプリングした曲で、このことで「GEORGIA!」がまた浮上したという経緯があります。page 2、視聴できます。