もし電波を見ることができる宇宙人がいたら、地球は大変なことになっているそうである。
電波が飛び交い一寸先も見えない状態、その渦に飲み込まれて死ぬのだ。
そんな話は置いといて、馬鹿高い通話料を支払っている携帯電話の電波使用料のことを考えると、テレビというものが面白いことに気づく。
河野太郎によれば、平成18年度の大手テレビ局の営業収益の総計は3兆1150億円、そのうち、電波利用料は34億円だそうだ。
電波を利用しているだけならず、その電波を独占して営業して得ている利益に対して、1000分の1の利用料しか負担していないのである。
せめて携帯電話の通話料に匹敵するくらいは負担してはどうか。
テレビというのは別名「馬鹿の箱」と言われているとおり、国民を馬鹿として温存するために是非とも必要な機械であるからして、政府の地デジ対策も必死の模様。
御用番組で世論を誘導したり、低所得者には世の中に不満を感じないよう徹底的に馬鹿を貫いて貰わねば困るから、煽って買わせるためのキャンペーンにすんごい大金を使ったりする。そのうちタダで配ったりするのである。
地デジを機に、テレビをやめる人が急増しているそうな。うちもそう。
我が家は低脳の低所得家庭であるからして、地デジ認識もこんなものだったりする。
「地デジてなんや」
「電波の規格が変わるんや」
「衛生放送になるんか」
「いや。それでは金にならんさかい、わざわざ鉄塔建てて金集めるんやろ」
「今のテレビは映らんようになるんか」
「そのうちなるな」
「でも『エミちゃん』が終わってから、テレビ見てへんな」
「最後に見たのはアベの逃亡時のインタビューやったな」
「福田の最後のときもちょっと付けたけどあほらしくてすぐ消したな」
「筑紫さんが死んだときに特集やってるか思て付けたけどすぐ消したな」
「探偵も勝ち組ニュースも長いこと見てへんな」
「まあ別に見なあかんことないからな」
「ほんなら、べつにテレビはなくてええんか」
「それやとWiiできひんやないか」
「ほんならこのテレビ置いとこか」
「このテレビは92年に買ったやつや。よう持っとんなあ」
「ビデオに繋がな番組は映らんけどな」
「ビデオデッキ壊れてんで」
「このビデオもいらんやろ」
「棄てよか」
「棄てよ棄てよ」
「ほな、映画観るか」
「今何があんの」
「片腕ドラゴン対空飛ぶギロチンや」
「なんやそれは」
「うおおお。おもろかったなあ。片腕ドラゴン対空飛ぶギロチン」
「あんな卑怯な主人公はじめて見たわ」
「やっぱり映画観てたほうがおもろいな」
「断然おもろいな」
「けどプロジェクターの色が濁ってきたで」
「買い替えられへんで。ほしいけど」
「欲しいなあ」
「欲しいなあ」
そういうわけで、綺麗に映るプロジェクター希望。